ケーブル式電動パワーステアリング搭載車の操縦性向上に関する研究
2003
受賞浅原賞学術奨励賞
受賞理由酒井克博氏は本授賞候補論文においてハンドルとステアリングギアボックスの間をケーブルで連結したケーブル式電動パワーステアリング開発に関して理論的にその成立性を明らかにした。人間ー自動車系での操縦性に関するシミュレーションによってステアリング系ねじり剛性をケーブル相当にするとドライバは微分動作を適切に強めて運転する必要がある事を見出し、トルクセンサーを従来のステアリングギアボックス側からハンドル直下に配置する事でドライバの微分動作と同等な制御が可能となり操縦性を確保できるという新しい知見を見出した。また関連論文においても操縦性ポテンシャルをドライビングシミュレータで検証し、最終的に実車で実証している。ステアリング系のねじり剛性を確保する為にシャフトを使わなければならないという既成概念に捕らわれず剛性の低いケーブルでも操縦性を確保できるという新しい知見を見出しただけでなく、実用化の為の実車による確認まで精力的に実施しており、研究開発のアプローチ及び従来の既成概念に捕らわれない研究内容は自動車設計レイアウトの可能性を大幅に向上するものであり、自動車工学及び工業上にも大きな影響を与える研究成果である。自動車技術者として今後、この分野の発展に多くの貢献が期待されるので授賞に相応しいと認められる。
関連文献Proceedings of the International Symposium on Advanced Vehicle Control 2002 AVEC'02
受賞者酒井 克博(株式会社 本田技術研究所)

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