インテリジェント触媒の研究開発とその実用化(自己再生型自動車排ガス浄化触媒)
2003
受賞技術開発賞
受賞理由田中氏ら5名は、貴金属が自己再生する排ガス浄化触媒を世界で初めて開発し実用化した。従来の触媒では、触媒用貴金属を微粒子状態で分散保持させて触媒機能を維持しなければならないものの、800℃以上の過酷な触媒環境では時間経過とともに粒成長が避けられず触媒劣化の原因となっていた。インテリジェント触媒と名付けられたこの新しい触媒では、ペロブスカイト型酸化物の結晶中に貴金属(パラジウム)をイオンとして原子レベルで配位することにより、特別なエンジン制御を必要とせずに、排ガスの自然な酸化還元変動にあわせて貴金属がペロブスカイト型結晶から出入り(固溶,析出)することにより高い分散状態を維持し、いつまでも高い触媒活性が維持できる。この自己再生メカニズムは世界的な科学誌「ネイチャー」に掲載されて各国から大きく注目されることとなった。平成14年10月発売の新型軽自動車に実用触媒を搭載し、触媒一つのみで超低排出ガス基準認定を取得するとともに、貴重な資源である貴金属の使用量を70~90%低減してもなお従来型触媒と同等以上の触媒活性を維持できるものであり、触媒コストの削減と自動車用途での貴金属需要の安定化が図られ、自動車技術の発展向上に多大な貢献をした。
関連文献
受賞者田中 裕久(ダイハツ工業株式会社)
丹 功(ダイハツ工業株式会社)
梶田 伸彦(ダイハツ工業株式会社)
成田 慶一(株式会社キャタラー)
佐藤 伸(株式会社キャタラー)

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