ディーゼル機関の無煙低温燃焼法 (第1報、第2報および第3報)
2004
受賞論文賞
受賞理由ディーゼル機関の排ガス浄化対策としてNOx還元触媒が候補に挙げられているが、排ガスの温度を高めて還元触媒を活性化させるためには、通常の希薄運転条件より燃料噴射量を増やす必要があるが、この操作はスモークの増大を招くため、還元触媒の実用化は困難とされてきた。本研究では、これを無煙低温度燃焼という新しい燃焼概念に基づいて解決している。第1報では、大量のEGRを用いることでNOxとスモークを同時に低減できる無煙低温燃焼法の基本特性とその最適化ついて示した。第2報では、スート反応動力学と3次元CFDによるエンジン筒内の燃焼状態の検討からスモーク低減メカニズムを解明した。第3報では、この新燃焼法を吸蔵還元型NOx触媒と組み合わせ、広い運転範囲で触媒活性の維持が可能な排気後処理システムの実現の可能性を示した。上記3編の論文にて提案された無煙低温燃焼法は、従来行われてきた局所空燃比の希薄均一化に基づくスモークの低減方式とは異なり、大量EGRによる燃焼温度の大幅な低下がスート生成反応を抑制するものである。これまで注目されていなかった燃焼化学に着目したディーゼル燃焼の無煙化とこれを利用したNOx後処理システムの具現化は、学問的にもかつ技術的にも高く評価でき、論文賞に相応しいと認められる。
関連文献自動車技術会論文集,Vol.34,No.1, 2003
受賞者佐々木 静夫(トヨタ自動車株式会社)
伊藤 丈和(トヨタ自動車株式会社)
吉崎 康二(トヨタ自動車株式会社)
稲垣 和久(株式会社豊田中央研究所)
秋浜 一弘(株式会社豊田中央研究所)

Automotive Engineers of Japan, Inc.    All rights reserved.


[ B A C K ]

[ C L O S E ]