車両空調用送風機の翼間流れ実験解析
2004
受賞論文賞
受賞理由本論文は車両空調用に多く用いられている遠心送風機の多翼ファン翼間で発生する騒音メカニズムを実験主体の基礎的な研究で明らかにし、ファン騒音の低減を実現した研究である。作動条件が広範囲にわたることの多い車両空調用遠心送風機の多翼ファン翼間流れを、従来から多く研究されているイメージローテータ法とトレーサ法を組み合わせて更に改良することで、回転周方向位置360度にわたり連続的に鮮明な流れの可視化を実現した。また翼面の詳細な圧力計測結果により剥離渦の発生箇所と翼負圧面への再付着点、渦発生による死水域の大きさなどが騒音と関連が大きいことなど、流れと騒音の相関メカニズムを明らかにした。更にファン騒音低減改良手段として、翼流入部でただちに剥離渦を発生させて固定化、渦発生による死水域の縮小化及び剥離渦の突出方向への移動防止などの考え方にもとづき、多翼ファン翼形状を変更して翼間流れを改良し、ファン騒音の低減を実現した。実験による緻密な計測及び計測結果の解析により実用的な商品開発改良技術まで高めた研究であり、今後の数値シミュレーションとの組み合わせによる送風機の騒音低減、性能向上に大きく貢献できる内容であり、本論文は論文賞に十分相応しいと認められる。
関連文献自動車技術会論文集,Vol.34,No.4, 2003
受賞者三石 康志(株式会社日本自動車部品総合研究所)
宮田 学(株式会社デンソー)
酒井 雅晴(株式会社デンソー)

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