低エミッション・燃焼制御のための燃料設計コンセプト:第4報
2005
受賞浅原賞学術奨励賞
受賞理由昨今の内燃機関の研究動向として、ガソリン機関は直噴方式が、ディーゼル機関では予混合圧縮着火が注目されている。これらの研究成果は、両機関が歩み寄ってクリーンディーゼルエンジンの可能性を示唆してくれている。しかし、両機関とも燃料性状に依存した燃焼特性を持っており、燃料に着目した燃焼改善も必須である。
川野大輔氏は、ガソリン・ガス燃料の低沸点燃料と、軽油などの高沸点燃料を混合した混合燃料を用いて、ディーゼル機関での燃焼過程や噴霧特性を解析し、燃料種やその混合比、燃料温度等を変えることで、ディーゼル機関の低エミッション化を確認した。すなわち、低沸点燃料と高沸点燃料の混合燃料は、燃料温度と雰囲気圧力で決まる気体と液体が存在する二相領域を持つが、この二相領域の条件下では燃料噴霧直後の減圧沸騰によって微粒化・蒸気化が促進され、相反する排出関係にあるNOxとPMを同時に低減できることを証明した。
氏の研究は、混合燃料の燃料種や温度・圧力の設定など、燃料制御による低エミッション化を『燃料設計コンセプト』として提唱し、今後もこの分野でさらに大きな貢献が期待される。また、氏が29歳の若手研究者であることからも、浅原賞学術奨励賞に値するものである。
関連文献自動車技術会論文集 VoL.35,No1,2004
受賞者川野 大輔(独立行政法人交通安全環境研究所)

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