尿素選択還元触媒搭載新長期排出ガス規制適合大型トラックの開発
2005
受賞技術開発賞
受賞理由三浦昭憲氏ら5名は、世界で初めて尿素選択還元触媒を用いた大型商用車ディーゼルエンジンの排出ガス低減技術を開発し実用化した。近年排出ガス規制強化でPM(粒子状物質)とNOx(窒素酸化物)の同時低減が必要となり、一方では燃費目標基準設定の動きもあり、大型商用車には高レベルでの排出ガス性能と燃費性能の両立が求められている。従来の主要排出ガス低減技術であるEGR(排気ガス再循環システム)、DPF(ディーゼルパティキュレートフィルター)では燃費悪化が避けられなかったが、今回尿素を還元剤としたSCR触媒システムと超高圧燃料噴射装置との組合せで排出ガス性能と燃費性能のハイバランスを可能とした。
尿素SCR触媒は、発電所などの固定発生源対策として利用されていた技術であるが、車載用に小型化、耐久信頼性の向上、浄化率の向上を図るとともに、独自の尿素水素添加制御アルゴリズムを開発し、国内の渋滞などの排気温度が低い走行条件でも高い浄化率を実現している。
また尿素選択還元触媒の前段および後段に酸化触媒を設置し、低速低負荷領域の浄化率向上およびアンモニアのスリップ防止を図るなどシステムとしての完成度を高めている。以上のように、当システムは排出ガス性能と燃費性能のハイバランスを実現し、大型商用車を取り巻く環境問題の解決に大きく貢献している。
(SCR:Selective Catalytic Reduction)
関連文献
受賞者三浦 昭憲(日産ディーゼル工業株式会社)
堀江 恒行(日産ディーゼル工業株式会社)
赤川 久(日産ディーゼル工業株式会社)
栗田 弘之(日産ディーゼル工業株式会社)
高木 起浩(日産ディーゼル工業株式会社)

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