HCCI燃焼における高温酸化反応の個性に関する考察 | |
---|---|
年 | 2011 |
受賞 | 論文賞 |
受賞理由 | HCCI燃焼における低温酸化反応とその後の高温酸化反応を体系的に説明し、種々の炭化水素燃料で生じる「反応の個性」およびそのメカニズムについて示した。研究では、数多くの試験燃料に対する熱発生経過を解析することにより、高温酸化反応の開始は、冷炎から青炎反応開始までの期間(τ2 期間)におけるパラフィン系炭化水素の分解で生成されたラジカルの量により決まること、ナフテンや芳香族炭化水素、メタンは特徴的な構造を保ったままτ2 期間を生き延び、その炭化水素の種類と量が高温酸化反応の進行に大きく影響すること、等を明らかにした。このように、燃料の反応特性を利用して高温酸化反応の制御を試みた着想には新規性があり、HCCI燃焼研究の進展に貢献したことは評価できる。 |
関連文献 | 自動車技術会論文集Vol. 40 No. 6 |
受賞者 | 柴田 元(北海道大学) 漆原 友則(日産自動車株式会社) |