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JSAE


読者からのQ&A 


読者の方々から、運転支援技術に関するご質問・ご意見を頂きました。その幾つかを紹介致します。

Q1. 運転支援技術は運転をどこまで支援するのでしょうか。最終目標は自動運転なのでしょうか。

A1. 運転支援技術には大きく2つの考え方があると思います。
 まず一つは、完全自動運転に近い考え方。可能な限り運転負荷を減らし、どんな人でも自由に車で移動できるようにする考え方です。目的地さえ入力すれば寝ている間に到着できたり、ハンディキャップのある方でも車で好きなところへと移動できたりするようになるでしょう。しかし、その実現には乗り越えなければならない難しい技術的課題が多くあります。センサで外界を正確に認識する技術、車線を逸脱せず前車との車間を適正に保って走行する技術などです。路車間情報通信などインフラとの整備も必要になってきます。実現までには時間がかかりそうですが、理想の姿に向かって着実に技術開発が進められており、必ずや実現されることでしょう。
 もう一方は、人間の運転の意思を尊重する考え方で、運転する楽しみを残しつつも本当に危険な場面だけ運転支援技術が介入して安全を確保するものです。この考えに基づく運転支援技術には既に商品化されているものも多くあります。ABS、TCS、VDC等です。しかし、現在これらの装置が付いた車でも事故が起きていないわけではありません。これからも、NAVI情報や画像処理を駆使するなどして、危険性をいち早く正確に把握し更に安全性を高める技術の開発が望まれます。


Q2. 私は運転を楽しむタイプなのですが、運転支援技術があると返って邪魔になるように思います。運転支援技術など装着されていない車の方が良いと思ってしまいますが・・・

A2. 運転を楽しむ人にとって、運転支援技術の指令のために車両が自分の操作と異なる挙動を示すと、それを邪魔だと感じるのだと考えられます。例えば、右に急ハンドルを切ったのに、危険だと判断されて実際の舵角が減少してしまう場合などです。一方ではエアコンやステレオの操作など、運転操作以外の動作を補償する技術も運転支援技術に含まれますので、必ずしも運転の楽しみを奪うだけではありません。より安全なシステムを目指すと、運転支援技術の介入が早め早めとなり、必ずしも危険でない場面でも介入する場合もあります。また、自動運転を目指すシステムにおいても、完全な自動運転になるまでの間は、人間の意思による操作とコントローラの指令による操作とが並存し、常に違和感の問題が起こりえます。
 今後は、いかに運転者に不快感を与えずに介入するかが重要な技術開発の要素になると考えられます。現在研究開発が進められている各種バイワイヤシステムが実用化されれば、より違和感のない自然なものになると期待されます。


Q3. 運転支援技術で安全性が高まっても、ドライバーが支援技術を過信して無理な運転や居眠り運転などが増加し、事故は減らないのではないでしょうか。

A3. 確かにこれは難しい問題ですが、無理な運転や居眠り運転をさせないようにするのも運転支援技術の一つだと考えられます。居眠り警報装置や、路車間通信による事故防止の研究などは精力的に進められています。もちろん事故をゼロにすることが目標ですが、少なくとも当面は重大事故率を減らし死傷者を減らすことに貢献できると考えています。
 今後、技術開発が進んでこれらのネガティブな面が解決され、運転支援技術が、運転を楽しむ人達にも、楽に目的地に到着したい人にも、安全で快適な移動を提供し、高齢者やハンディキャップを持つ人たちにとっても移動する自由と範囲とを広げられる技術になれば良いと望んでいます。


Motor Ring 次号は2003年3月発行です 


次号の特集は「自動車に関わるシミュレーション技術」です。
近年では、読者のみなさんの中にも、シミュレーションによる解析を行っている方が多くなっていると思われます。そこで、シミュレーションに関する質問・疑問を募集しております。メーカー・研究機関の第一線の方が分り易くお答えしますので、どしどしご投稿ください!

また、今号の特集や自動車工学の記事についての感想や疑問、今後取り上げて欲しい特集のテーマなどもあわせてお待ちしております!!

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