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大会ビジョンと背景

全日本 学生フォーミュラ大会のビジョン

日本の学生に、学会として「ものづくりの機会を提供」する。主役は学生である。大会では、学生たちが自ら製作した車両の、構想提案・設計・コストから走行・燃費性能までの「ものづくりの総合力」を競い、産学官で支援して、自動車技術・産業の発展・振興に資する人材を育成する。

  1. 技術者育成
    • 我が国の自動車産業の発展に寄与するため、学生の“ものづくり育成の場”とする。
    • 学生の自主的なものづくり育成とし、総合能力を養成することに寄与する。
    • 大学と協力して本活動の教育的価値を高めていく。具体的な目標は、JABEE(日本技術者教育認定機構)認定、卒論研究テーマとして取り上げてもらうことや単位として認めてもらうこと。
    • オープン大会を目指して、運営上可能な範囲で海外チームを受け入れる。
  2. リーダーシップを持った自動車技術会の活動
    • “自動車技術会のイベント”とし、競技の場を提供する。
    • “学会のイベント”を原則にし、かつ企業競争を避ける。
    • 海外参戦はチームの自主的活動に任せる。
  3. 産学官連携
    • 産学官連携、及び先輩と後輩の連携と交流の機会を拡充する。

設立意義と背景

少子化による学生の減少に加え、近年の若者の理科離れといった深刻な状況は、日本の自動車産業にとって将来の国際競争力・企業競争力の低下、優秀な技術者の人材不足につながりかねません。また、最近の工学系大学では、実習や設計・製図などのカリキュラムが減少しており、欧米に比べ、ものづくりの機会が不足しています。

設計会議
設計会議

一方、米国では「Formula SAE®」を開催するなど、学生が実際のものづくりを通して自分たちの能力や知識を、発揮できる場を提供されており、産学官の協力のもと、人材育成の基盤づくりが根付いています。しかし日本では、全国的なものづくりコンテストとして、ソーラーカー大会やロボットコンテストがありますが、自動車技術分野で活躍を目指す学生にとっては、習得した専門技術を発揮しうる設計コンテストがない状況です。


クレイモデル製作
クレイモデル製作

このような状況をふまえ、JSAEでは、米国「Formula SAE®」のルールに準拠し、全日本 学生フォーミュラ大会を開催する運びとなりました。学生たちが実際にものに接し、ものを創っていくことによって、技術の理解を深め、実践的な能力を養い、より高いレベルに意欲的に取り組んでいく。ものづくりの本質やそのプロセスを学ぶとともにチーム活動やものづくりの厳しさ、面白さ、喜びを実感できる、そんな環境づくりを通じて、創造性に満ちた技術者の育成を目指しています。


大会理念
フレーム加工
フレーム加工
  • ものづくりの機会を提供することによって、大学・高専等の工学教育活性化に寄与する。
  • 学生自らがチームを組み約1年間でフォーミュラスタイルの小型レーシングカーを開発・製作することによって、学生がものづくりの本質やそのプロセスを学び、ものづくりの厳しさ・おもしろさ・喜びを実感する。
  • 競技会では、走行性能だけでなく、車両のマーケティング、企画・設計・製作、コスト等のものづくりにおける総合力を競う。
  • 学生に対しては自己能力向上の場、企業に対しては将来を担う有能な人材発掘の場を提供する。

米国Formula SAE®
教室の中だけでは優秀なエンジニアが育たないことにいち早く気づいた米国は、1981年(4輪自動車生産で日本が米国を追い抜き世界一になった翌年)から『ものづくりによる実践的な学生教育プログラム』として Formula SAE® (SAE International主催) を開催しました。最近ではビッグ3とSAE Internationalがコンソーシアムを組んで、100校を超える大学チームが参加する盛大かつ国際的な大会になっています。大学の80%以上では単位として認められています。会場では、多くのサポート企業のもとで、将来自動車産業のエンジニアとして活躍したい学生のリクルーティングの場としても機能しています。また、1998年にはイギリスで、2000年にはオーストラリアで同様のルールによる競技が開催されています。

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