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Vol.12 No.9

新開発エンジン
野口 勝三
Katsumi NOGUCHI
編集委員、本田技研工業株式会社
JSAE ER Editorial Committee, Honda Motor Co.,Ltd.

講演紹介 1

 志茂(マツダ)ら(1)は新世代3.3Lクリーンディーゼルエンジンの開発(第1報)と題して、本エンジンの技術開発コンセプト(図1)の説明を行った。ディーゼルエンジンの2nd Stepとして、新開発2段エッグ燃焼室を用いた、空間制御予混合燃焼DCPCI(Distribution Controlled partially Premixed Compression Ignition)によってPCI領域を拡大している。そして乗用量産ディーゼルエンジンで、世界トップの燃費率BSFCを達成した(図2)と報告があった。またこの講演に続き(第2報)(2)では、本エンジンと48Vマイルドハイブリッドおよび8速オートマチックトランスミッションとの協調制御について報告、(第3報)(3)では、軽量、低機械抵抗、低振動と高い信頼性の実現について報告があった。

講演紹介 2

 荻野(日産)ら(4)は100%電動駆動ハイブリッド車(e-POWER)向け 新型1.5L 3気筒可変圧縮比ターボエンジンの主要技術について紹介した。図3にe-POWERにおけるエンジン運転領域と、性能のコンセプトを示す。可変圧縮比機構により、高効率、高出力、エンジン始動時の振動対策を可能にしている。また吸気配管内の圧力制御を行うAdmission Valveを設けたLP-EGRシステムを採用し、広範囲の運転領域でEGR導入を行っている。VC-TURBO採用により、低回転化が可能となり、発電要求と静粛性の両立が可能となったという。そしてMin BSFC 217g/kWh@2000rpm、最大出力106kW@4400rpm~5000rpmを達成したと報告があった。可変圧縮比技術を活用した、更なる高効率化に期待したい。

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【参考文献】
(1) 志茂 大輔、皆本 洋、福田 大介、岩田 陽明、松尾 建、宮﨑 正浩、旗生 篤宏、松本 大典、金 尚奎、岡澤 寿史、辻 幸治、森永 真一:新世代3.3Lクリーンディーゼルエンジンの開発(第1報)、自動車技術会2022年秋季大会学術講演会講演予稿集、No. 20226125
(2) 山川 裕貴、小林 徹、久米 章友、皆本 洋、高木 健太郎、松尾 建、齊藤 忠志、高橋 康太郎、五丹 宏明、錦織 大悟、篠塚 浩、志茂 大輔:新世代3.3Lクリーンディーゼルエンジンの開発(第2報)、自動車技術会2022年秋季大会学術講演会講演予稿集、No. 20226126
(3) 岡澤 寿史、本田 絢大、青木 勇、詫間 修治、西岡 勇介、山内 智博、山口 正徳、内田 敦、菊池 正和、小泉 昌弘、志茂 大輔:新世代3.3Lクリーンディーゼルエンジンの開発(第3報)、自動車技術会2022年秋季大会学術講演会講演予稿集、No. 20226127
(4) 荻野 和宏、土屋 順久、水野 秀昭、坂井 雄紀、阿部 泰英:100%電動駆動ハイブリッド車向け 新型1.5L 3気筒可変圧縮比ターボエンジンの開発、自動車技術会2022年秋季大会学術講演会講演予稿集、No. 20226129