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Vol.11 No.4

1 総括
Summary
大聖 泰弘(早稲田大学) 

Yasuhiro DAISHO (Waseda University)

 本チームでは、「ガソリン」と「ディーゼル」の両エンジンチームに対して、燃焼室内での熱損失の抑制を除き、エンジンから失われるエネルギーを抑制する、あるいはそれを有効利用する技術を提示することを狙いとした。具体的には、脈動流を考慮したターボ過給機の高性能化と排気熱を利用した熱電発電をテーマとする「排気エネルギー有効利用:Gr.1」、およびエンジンの機械摩擦損失の半減と焼き付きやオイル消費の抑制を狙いとする「機械摩擦損失低減:Gr.2」の2グループに分かれて取り組んだ。チームリーダーとGr.1の長は早大・大聖が、Gr.2の長は東京都市大学・三原雄司教授が担当して研究の進捗を管理し、成果を取りまとめた。 研究の実施に当たっては、ほかのチームと同様、自動車用内燃機関技術研究組合(AICE)の会員企業の専門分野の方々から積極的な技術支援を得て、製品化手前の非競争領域として共有できる技術に焦点を絞った。図1-1に示すように、チームの研究組織としては、緊密な連携体制のもと、各種のエンジン要素部品を対象に、関連実験設備を共同利用して新たな各種計測技術の開発に挑戦した。さらには、それらの性能や特性を予測する各種のサブモデルを開発し、それらを活用してエンジンサイクルの正味熱効率を評価する数値シミュレーションモデルを構築した。その結果、ガソリン、ディーゼル両エンジンに対して、3%を超える正味熱効率の向上をもたらし、目標とした50%の達成に貢献することができた。 各課題の成果については、「2 早稲田大学・宮川」、「3 東京理科大学・飯田」、「4 東京都市大学・三原」で紹介する。