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Vol.12 No.5

蓄電システム技術
清水 健一
Ken-ichi SHIMIZU
編集委員、早稲田大学
JSAE ER Editorial Committee, Waseda University

 唐ら(1)は、物質・材料研究機構が開発した、グラフェンの髙表面積特性の安定化を可能とするグラフェン/カーボンナノチューブ複合材(G/CNT材)について、量産化を可能とする安全・安定な製造技術について述べた。試作した蓄電デバイスは比容量150F/g、定格電圧3.2Vが得られ、エネルギー密度は一般の活性炭ベースのEDLCの2.3倍が得られたとした(表1参照)。また、価格も活性炭より安価になると試算した。
 このG/CNT複合材を正極に用いた現在開発中のリチウムイオンキャパシタ(G-LIC)の特性を推測した結果、図1のラゴンプロットに示すように、比較的短時間の高出力用途ではLi イオン電池を遙かにしのぐことが期待できることを紹介した。G/CNT複合材自体は表面の細孔の不活化が生じないので長寿命であることが特徴であるが、LICとしたことによる影響については今後を注視したい。

 奥村ら(2)は、HEV用のNi水素電池に関して、より小型のHEVへの搭載を容易にする目的で開発したバイポーラ型電池について紹介した。従来は、図2の左に示すように独立したセルを機械的に積み上げ、電気的には個別に接続していたものを、右側に示すように一枚の集電体の両面に正極と負極を塗布したものを積層することで、コンパクト化とこれによる搭載電池の容量拡大を図っている。
 具体的には、図3に示すように、複数セル単位でまとめたモジュール毎に導電性の冷却プレートを挿入して、電池の放熱性を高めているほか、セル間の電解液路漏れを防ぐためのシール性にも工夫している。結果として、EV走行の範囲の拡大や、HEV性能の向上が図られている。

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【参考文献】
(1)唐 捷、羽藤 之規:車載用次世代キャパシタ材料としての新規グラフェン複合材の量産化、,自動車技術会2022年春季大会学術講演会講演予稿集、No.20225197
(2) 奥村 素宜、海谷 裕之、福田 滋、盛岡 怜史、寺島 大樹、大内 政伸、片山 順多、高橋 功、永井 幸司:バイポーラ型ニッケル水素電池の電動車両への適用、自動車技術会2022年春季大会学術講演会講演予稿集、No.20225199