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Vol.12 No.5

ガス燃料エンジン・カーボンニュートラル化技術
遠藤 浩之
Hiroyuki ENDO
三菱重工エンジン&ターボチャージャ
Mitsubishi Heavy Industries Engine & Turbocharger, Ltd.

 松永ら(1)は、舶用エンジンへの適用を考え、アンモニアと軽油の混焼について取り組んでいる。まずCanteraを用いた化学反応計算でアンモニア燃焼生成物の特性を把握している。図1に、Φ-Tマップ(横軸:温度、縦軸:当量比Φ)上でアンモニア燃焼生成物の濃度分布を計算した結果を示し、NO+NO2、未燃NH3、N2O排出を同時抑制するためには、高当量比で高温燃焼させることが有効としている。次に図2に示すボア94mmの小型単気筒エンジンを用いた燃焼試験を実施している。図3に示すように、アンモニア混合率を95%まで増大でき、N2Oの発生はあるものの、GHG削減率は50%を達成できている。また図4に示す通り、空燃比を低く(=当量比を高く)して燃焼温度を上げることでN2Oを低減できており、前述の化学反応計算結果と傾向は一致している。本研究はアンモニア燃焼で課題となるN2Oを低減する指針を理論と実験の両面で示しており、今後の舶用エンジンのアンモニア燃焼対応に参考になる。

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【参考文献】
(1)松永 大知、本田 祐介、平岡 賢二、壽 和輝:「過給高負荷条件下におけるNH3混焼ディーゼル機関の燃焼および排気特性に関する研究」、2022年春季大会学術講演会講演予稿集、No.202253423