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Vol.15 No.9

ノッキング
野口 勝三
Katsumi NOGUCHI
JSAEエンジンレビュー編集委員/本田技研工業株式会社
JSAE ER Editorial Committee/Honda Motor Co.,Ltd.

講演紹介(1)排気再循環経路内燃料改質が火花ノック抑制効果に及ぼす影響

 辻ら(1)は排気再循環経路内燃料改質(REGR)の火花ノック抑制効果を明らかにし、その要因の解明を行った。図1に実験装置を示す。EGR経路に改質触媒を設け、燃料インジェクタから改質燃料を供給することで、水素やCOを発生させ還流させている。改質触媒のS/C比(Steam-carbon ratio)を2〜∞の範囲で変化させ測定したノック限界CA50を図2に、ノック限界における図示熱効率を図3に示す。EGR条件(S/C=∞)と比較しREGRでは、ノック限界CA50を最大4.5°CAノック抑制効果が認められ、点火進角可能となり、熱効率で最大0.5ポイント向上している。さらに、REGR条件下では改質燃料添加量がごく少量でも触媒下流NO濃度が大幅減少することが確認された。一方、水素発生量とノック限界には明確な相関が見られていない。加えて、検証のため行ったNO添加実験(図4)では、吸気NO濃度の増加に比例してノック限界CA50が遅角し、NOがノックを顕著に助長することが示された。以上の結果より、REGRによるNO除去がノック抑制の主要因の一つであると報告があった。今後は水素の影響についても、さらなる解明が期待される。

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【参考文献】
(1) 辻 祥汰、柴田 元、小川 英之、後藤 隼:排気再循環経路内燃料改質が火花ノック抑制効果に及ぼす影響とその要因の解明に関する研究、自動車技術会2025年秋季大会学術講演会講演予稿集、No.20256011