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Vol.16 No.4

自動車の大気環境影響と対策技術
吉冨 和宣
Kazunori YOSHITOMI
日野自動車株式会社/本誌編集委員
Hino Motors, Ltd. / JSAE ER Editorial Committee

講演紹介(1)新たなガソリンサロゲートモデルによるすす生成特性

 橋本(大分大)ら(1)は、レギュラーガソリンのすす排出特性を検討するために、提案済みのサロゲート燃料PM5(イソオクタン20%、ノルマルヘプタン10%、トルエン10%、イソペンタン45%、1、2、4-トリメチルベンゼン15%)に代わり、実用エンジンでの燃料噴霧や壁面付着によるすす生成、バーナ等の基礎燃焼試験での反応論的影響調査に最適なPM3(PM5のイソペンタンをイソオクタン、1、2、4-トリメチルベンゼンをトルエンに置換)を用い、燃料混合割合や当量比などを変えてすす排出特性を調査した。Burner-Stabilized Stagnation Flame実験装置(図1-1)を用い、レーザ透過光減衰法によるすす体積分率の測定、SMPSによるすす粒径分布の測定を行った。数値計算は、Ansys Chemkinとミラノ工科大学の詳細すす予測モデルを用いた。その結果、エタノール混合は必ずしもすす低減をもたらさず、燃焼条件(特に窒素/酸素比・当量比)によっては増加を招く場合があることが分かった(図1-2図1-3図1-4)。

講演紹介(2)希釈トンネル汚染度の常時モニタリング手法の提案

 福島(堀場製作所)ら(2)は、昨今の低濃度PM測定では、希釈トンネルに起因するバックグラウンドPM(BG-PM)の管理の重要性を示している。従来のフィルタ重量法では、秤量に時間を要するため異常検知や処置が遅れること、また、低濃度域は吸湿や汚染の影響によるばらつきが生じることが課題である。本研究では、ベータ線吸収法(図2-1)による質量指標と画像処理(図2-2)による光学指標の同時計測、BG-PM の30 分周期での連続的な把握、BG-PM の異常検知における即時性のある運用に対し、フィルタ重量法を基準として希釈トンネル汚染度モニタリングへの有効性を検証した。 その結果、画像処理法はフィルタ重量法との高い相関性(図2-3)があり、短時間での評価や長時間連続での結果取得が可能であり、希釈トンネル汚染度の運用監視・異常検知においてフィルタ重量法を補完する実用的手段となり得ることを確認できた。

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