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くろがね製 95式軍用四輪起動車

  • くろがね製 95式軍用四輪起動車

豊川順弥の白揚社でオートモや、アレス号の開発に加わった蒔田鉄司は、日本自動車に移り、JAC二輪や、オート三輪のニューエラーと、くろがねの設計と製作を担当する。1932年に会社は日本内燃機となり、陸軍の指示で岡本自転車、ダイハツ工業、トヨタ自動車などと共に小型四輪起動乗用車の開発戦争に加わる。結果として本車が正式採用となり、95式であるいは98式乗用車として量産に移ることとなる。特色は空冷エンジンで軽量なことと、大径車輪で悪路走行性に勝れている点にある。トヨタ、ダイハツは水冷4気筒でやや重量が重く、シャシー廻りはくろがねとほゞ同じであったが、等速ジョイント等もワイスやツエッパ式をねらったが、工作が難しく、くろがねの簡易十字型に負けている。

保管場所 日本自動車博物館 (〒923-0345 石川県小松市二ツ梨町一貫山40)
製作(製造)年 1936
製作者(社) 日本内燃機、 蒔田 鉄司
資料の種類 量産車
現状 展示(動態)・公開
車名 / 製作
車名
くろがね四輪起動車
モデル名
95式軍用車
会社名
日本内燃機工業
製作年
1936
設計者
蒔田鉄司
車種・用途
軍用小型乗用車
実車所在/模型
日本自動車博物館
型式 / 重量
スタイル
フェートン
ドア数
2ドア
乗員
2名
車両重量
約1,060kg
エピソード・話題性
アメリカのジ-プ(1940年)より4年早い開発
車体 / 寸法
構造
鋼板プレス
バンパー
鋼管
ステップ
なし
全長
3,550mm
全幅
1,250mm
全高
1,500mm
タイヤサイズ
6.00-18in
特徴
4,800台生産
車体 / 車軸 / 操縦 / 付属
フレーム
鋼板、梯子型
前軸
独立DWB、コイル
後軸
リジッド、縦1/2リーフ
軸距
2,000mm
前トレッドx後トレッド
1,250mm
車高調整
なし
ステアリング
丸ハンドル
スタビライザー
なし
走行安定装置
なし
特徴
ショート・ホイールベースに大径車輪。アプローチアングル大、悪路走行性良い。
機関 / 寸法 / 出力
冷却/気筒配列
空冷/V2
弁機構
OHV
気化器
アマル式
内径x行程
95×98mm
排気量
1,399cc
最高出力/回転数
33HP/3,300rpm
排気浄化
排気マフラーのみ
過給機
なし
可変システム
点火時期自動式
特徴
空冷エンジンゆえ寒冷地で整備が楽、不凍液がない時代
ハイブリッド
ハイブリッドシステム形式
なし
駆動系
変速機
MT4
駆動方式
4WD
性能
モード燃費
-
参考文献影山 夙、走れ四輪駆動車、三海堂(1977年)
その他事項シャシー重量:900kg;前照灯:2電灯;ワイパー:バキュウム;ウォッシャ:なし;足ブレーキ:ロッド式4車輪;手ブレーキ:後2輪ワイヤー付;比出力:23.5HP/L;最終減速:ディファレンシャル付;最高速度:80km/h