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レーザースクリューウェルディング

  • レーザースクリューウェルディング

安全性・信頼性・骨格剛性など車両性能の基盤を成す車体骨格の接合は、スポット溶接がその大部分を占めるが、様々な制約があり十分に骨格部材の強度・剛性を引き出すことが困難である。
スポット溶接に代わる溶接技術として開発をしたレーザースクリューウェルディングはリモートレーザーロボットを用いて円形にレーザーを走査し、溶接条件の工夫により溶融した鉄を流動制御することによって、レーザー溶接の大きな課題であった板隙による品質不安定を克服した。
レーザースクリューウェルディングは、片側アクセスが可能となるため接合配置の自由度が高く、短ピッチの溶接も容易であることから設計面のメリットが大きい。また、安定した溶接品質と高速溶接により生産性に優れたリーンな溶接工程も同時に実現することができる。
2016年型プリウスの車両開発においてはレーザースクリューウェルディングのメリットである片側溶接を活用して骨格構造を刷新、また従来のスポット溶接では実現困難であった短い溶接ピッチで車体骨格を溶接することで超高張力鋼板の接合強度の課題を解決し衝突安全性能と軽量化を両立。
さらに車両のねじり剛性を旧型プリウスから約60%向上させ、乗り心地と操安性を高めた車両骨格を実現した。

保管場所 トヨタ自動車株式会社
製作(製造)年 2012
製作者(社) トヨタ自動車株式会社
資料の種類 量産車
現状 使用中
会社名トヨタ自動車株式会社
通称名レーザースクリューウェルディング、LSW
搭載車名IS、プリウス他
製作年2012
構造・方式・手段・方法等レーザーによって溶融金属にうねりを発生させ、流動制御することを特徴としたレーザー溶接